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2006年9月 1日 (金)

キングの報酬~日本の次期首相は?~

今日から9月。今日は、朝から涼しくて、結構秋っぽかったですよね。

最近では、いつの間にかセミの声も聞こえなくなってますし…とは言っても、まだまだ暑さは続くようですが。

そして、自民党の総裁選挙も、本日安倍氏が正式に出馬表明を行ったことで、これからが大詰めと言いたいところですが、実際には選挙やる前から安倍氏に大勢は決まってるみたい…

正直、本屋でも安倍氏の本が所狭しと置かれていて、安倍氏の公約や政治家としての力量、考え方がどうのこうのというより、雰囲気で決まってしまってるみたいな感じ。安倍氏は例の拉致事件での姿勢で一気に株が上がった感じですけど、それ以外の面ではどうなんでしょ?

官房長官としての仕事ぶりを見ていても、今一つ、考えていることが見えないというか、ピンとこない感じです。なんか二代目のおぼっちゃまがキレイごとを並べてるだけというか…ああいうタイプの人は、今の時代にどうなんかなあ?イザといときに感情的に処理してしまいそうで不安やなあ…僕は。

それよりも、小泉首相のこの5年間の功罪というか、何につけ、全てイメージや雰囲気で決まっていて、ちゃんと中味を考えなくなってる僕ら…それがもっと恐いなあ>_<

谷垣氏や麻生氏は当て馬みたいで、出来レースの選挙のようになってるのに、自民党の党員のみなさんも、長いものには巻かれろ主義的な感じだし。

これでいいんかなあ?良くないわね。

Photo_43 キングの報酬という映画があります。

原題はPOWER

1986年のアメリカ映画です。

以前に『十二人の怒れる男』を紹介しましたが、監督はあのシドニー・ルメット。

出演はリチャード・ギア、ジーン・ハックマン、E・G・マーシャル、そして若き日のディンゼル・ワシントン他

この映画は、アメリカの選挙の裏側をサスペンス的な要素も取り入れて描いている作品です。

映画の冒頭で、主人公のピート・セイントジョンが専用ジェット機に乗り、ヘッドフォンをつけ、スティックでひたすらリズムを刻んでいるシーンが映ります。

このリズムが映画全体のリズムになっていると言ってもいいでしょうが、リズミカルでどこかあわただしい。そのリズムを刻むことに夢中になっている主人公の姿は、彼自身の生き様を表現しているかのようです。

そして、飛行機が着いた先は、南米のとある国。そこでの選挙キャンペーンに参加したピートですが、彼が支援する候補者が演説中に、爆破事件が発生。すると彼は、その様子を、テレビに中継させ、負傷した候補者を勇気づけながら、『これを最大限に選挙に生かす』ことをアドバイスし、『これで選挙に勝てる』と喜びます。

そうです。彼の仕事は、選挙活動のコンサルタント。しかも腕利きの仕掛け人。

実際、彼のアドバイスのおかげで劣勢だった選挙は、次第に優勢になっていきます。

そして再びアメリカに戻ってきたピートは、ニューメキシコ州の知事選挙に出馬したクライアントのウォーレスの元に駆けつけますが、ウォーレスはこれまた不器用で生真面目を絵に描いたような人。

選挙活動のための、スピーチの文面を真面目に読み上げる姿も、どこかぎこちない。そんなウォーレスにピートは『公約なんてどうでもいい。そんなものは後からつけろ。それより服装やしゃべり方!』とダメ出し。とにかく『イメージ』戦略を徹底するピート。

そんなピートも一目置く人物が、古くからのクライアントで友人であるオハイオ州選出の上院議員サム。でも、彼が突然、病気を理由に引退を表明します。

サムの政策を支持していたピートは彼を説得すべく、家を訪れますが、どこかおかしな様子。どうやら理由は他にあるようなのですが、それが分からない。

一方、サムの後釜で出馬を表明した政治家ケードには、アラブの石油王が背後で糸を引いているようですが、選挙活動のアドバイザーとして、ピートが雇われることになります。

友人の後釜を狙う政治家に雇われることに乗り気ではないものの、ビジネスとしてとらえ引き受けるピート。

しかし、実はピートも信用されておらず、自分の生活が盗聴されていることに気づきます。

どうして自分が盗聴されるのか?

どうしてサムは引退したのか?

このあたりから映画はサスペンスの要素が深まっていきます…

この映画の評判は、『ルメットの作品としては、面白くない』『駄作』というのもあるようなのですが、僕は『面白かった』ですよ。

決してダルいとも思わなかったし、むしろ、無駄なシーンもなく、さきほど述べたように、冒頭の主人公が刻んでいたリズムが映画全体を通じて流れているようで、最後まで面白く観させてもらいました。

この映画を観て思い出したのが、昔の映画でフランク・キャプラの『スミス都へ行く』。

この映画の主人公も、最初は政治の中味よりも、選挙をあくまでビジネス、あるいは一種のゲームとして捉えていたのが、次第に『何か大切なもの』に目覚めていく。

そんなところが、『スミス都へ行く』のコンセプトと似てるなあ…と思いました。

一方で、主人公の言動を見て思わされたのが、『政治におけるイメージ戦略』の恐ろしさ!

恐いなあ…実は、簡単に僕らって洗脳されてるんですよね。

アメリカの選挙は、大統領選挙を見ていても、ケネディの登場をきっかけにイメージの演出におそろしく力を入れますけど、実は、あのヒットラーもイメージ戦略の天才でしたもんね。

実際には宣伝を担当したゲッペルスの力ですが、今のコマーシャルの原型はナチスが生み出したといっても言いぐらい。

言いたいことを単純化して、何度も、繰り返す。(これって小泉首相も同じ手法)

ラジオや映画というメディアを最大限に使って、イメージを浸透させる。

(ちなみに、当時のドイツは、ヒトラーの演説を一人でも多くの人に聞かせたいばかりに、小型ラジオを開発したみたいです。)

映画を政治的に利用するのは、日本も含めて、他の国でも行ってたことですが、兵隊の行進の仕方や旗のデザインなど、『見え方』に異常に気を使ってるのがナチス。

そういや、ちょっと前に出版された本で『人は見た目が9割』というのもありましたよねえ。

まあ、確かにそうなんですが、それがこと政治となると、恐い話になります。

昨日のオリンピック候補地の決め方といい、最近の日本人はホンマに中味よりも、『見栄え』を重視してきてるようで、不安ですわ。

自民党総裁は安倍氏になるのは間違いないんでしょうけど、キレイごとばかりを言うんではなくて、国民に言いにくいこともキッチリ言う首相になって欲しいものです。

小泉劇場は、もう閉館してもらわんと、日本が壊れてしまう…

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